バオバブ・ストリート

誰かに見つめられた

気がして歩き出すと、

しだいに自分のことを思い出した。

何が見たくて何がしたくて、そして、

自分のいる場所がどこかを。

あいかわらず空は大きく

風は静かに動いている。

僕はときどき

自分の名前も忘れて立ち止まり、

また思い出したように歩きはじめる。

それはいつも、この先に何かか゛

待ってる気がしてならないからだ。


poem by setsuko kanie


マダガスカル・バオバブストリート

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