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↑ 観霧神木 |
「千年の命を持つ木も、 切るときは一瞬やな」 |
台湾の巨木の話を聞いたのはもうずいぶん前のことになる。
塔を建てるときは千年先を考えて作る。千年という時間の重みを知り尽くしている職人のわずかに見せた横顔だった。檜の巨木を台湾に見に行こうと決めたのはその時だった。 . . . ←達観山森林の檜 |
施さん、 巨木秘密データ入手! ↑観霧2号幹周り17,2メートル |
施さんは、おそらく台湾で一番巨木好きのおやじさんである。この人がいなければ僕は巨木を見ることはできなかっただろう。 日本の台湾統治時代に幼年期をすごし、日本語学校に通っていた施さんは、日本語が達者だ。自分のことを巨木きちがいという彼も、最初は台湾の山の何処に巨木があるかわからず、大変苦労する。日本と違って巨木のガイドブックなどもなく、山は場所にもよるが軍事施設などかある関係から、警察に入山許可を出さないといけないため場所によっては大変行きにくい。人のうわさを頼りに探し続けているうちに、ついに林務局の秘密のデーターを入手するのだ。
(続く) |