NO,1

ニュージーランド〜カウリ

ニュージーランドの巨樹“カウリ”

 世界中旅していますが、一番難しいのは最初に巨木情報を得ること。そして始めて見知らぬ外国を旅することです。国内の巨木めぐりならば、現地に行かなくてもかなり情報を集めることができます。また、旅という点でも、国内のことなので、そんなに心配いりません。ところが、これが海外となると情報を得ることも難しいことだし、始めて旅することは当然海外のことですから、旅のノウハウという点でも、地域によって格差があり、なかなか難しいこともあるのです。

例えば、やっと得られた情報で、ある国を旅したとして、そのノウハウが他の国ではまず全く利用できません。



 今回のニュージーランドも、古いギネスブックに記録が残っていて、そのことを元に場所をさがして、レンタカーで回ることにしました。僕達はニュージーランドは初めての場所です。当然不安だらけ。旅をすることが不安ではなく、巨木に行き着けるかどうかが心配でした。
 現地では、一日平均 400キロも走るという強行軍で、一緒にいったスタッフと、なんかアメリカ合衆国を旅した時以来だと、話しをしていました。まあ、とにかく行っても行っても羊ばかりで、ほとんど風景がかわりません。よくいわれていることですが、この国は人口 360万人にたいして、羊は 5000万頭近くいるということです。
Tane Mahuta(God of the Forest)
Trunk Height :17.7 metres
Total Height : 51.5 metres
Trunk Girth : 13.8 metres
Volume : 244.5 G
Age : about 2,000 years

 ニュージーランド最大の巨樹。樹種はカウリだ。この木はとても、神々しく木を前にしばらく時間を過ごしました。




 ニュージーランドではカウリという巨樹を中心に、できる限り巨樹を見て回ることにしました。カウリの分布域が、北島の北部に限られているので、今回は南島を回ることは一切あきらめて、北島だけにしました。
 カウリは 1951年まで切られ続け、その後わずかに残った地域が、森林保護区として保護されています。しかし、 この国では森の木々を環境資源という考え方よりも、あくまで材と思っているようです。


 カウリ博物館というのもあるのですが、こちらは木の博物館というよりも材木の博物館といった感じです。何せ館内は当時の製材所をまねて作ったものまであります。国民性というか、感覚的なことなのでしょうか。巨木に対する畏敬の念や、思いのようなものは、先住民の方にしかなかったようです。

Te Matua Ngahere
(Father of the Forest)

Trunk Height :10.21 metres
Total Height : 29.9 metres
Trunk Girth : 16.41 metres
Volume : 208.1 G
Age : about 2,000 years
 例えば僕たちのツアー最大のお目当ては「タネマフタ」という  ニュージーランド最大の巨樹です。マオリ語で「森の神」といわれている大変立派な巨木です。ところが、幹周りでは「テ・マトゥア・ナヘレ」という巨木が有り、こちらの方が大きいのです。なぜ「タネマフタ」が一番かというと体積、ティンバーボリュームでいっているのです。要は、木材になったときに大きさで偉大さを決めているのです。
 近くには、近づけなかったが、この木もとても神々しかった。
森の入り口から歩いて約30分。ずっと木道で、森のトレッキングコースの整備は進んでいる。
 日本ならば間違いなく幹周りでしょう。いずれにしろどちらも大変素晴らしい巨木です。

〈世界編トップページへ 〉 〈H0ME PAGE MENU〉