top

Top >> 世界の巨樹を見に行く会 >> ツアー報告一覧 >> 苔むした森をあるく オリンピックナショナルパーク ツアーレポート

苔むした森をあるく オリンピックナショナルパーク

苔むした森をあるく オリンピックナショナルパーク

初日は移動日。シアトルからForksの街へ。フェリーに乗ってオリンピック半島へと渡りました。大きなフェリーでこんなにも入るのかというほど車がどんどん入っていきます。フェリーの中では散歩したのですが、静かにワンちゃんが座っていてとても可愛かったです。Forksの街に着いた時にはすっかり日も暮れていました。
2日目は地元のお年寄りたちに人気の近くのレストランで朝食。大きなエルクの剥製やトラウトの剥製があり、ワイルドライフを満喫する場所にいるんだと実感しました。この日はあいにくの雨でしたが、雨用に靴を調達しに大型スーパーへ行くと、店員さんが「森に行くなら、今日は最高の日だよ」と言ってくれました。実際に行ってみるとその意味するところを実感。雨に濡れた森は本当にきれいでした。雨もときどき止んだりするので、写真を撮るにもトレッキングするにもすごくいい状態でした。
お目当て「Hoh Rain Forest」には昼前に着いて、1時間ぐらいの短いトレッキングコースを選びました。でも、植物好きのわれわれのこと、なんだかんだと感心しながら歩くので2時間以上もかかってしまいました。美しい森の入り口ではエルクに迎えられ、なんともラッキーな森巡りのスタートです。
森の中にはクレソンが生えた澄んだ水の小川もありましたが、あとはもう、モス、モス、モス。コケだらけのシトカスプルースの森です。身も心も洗われるような深く美しい森でした。そのあとは一旦、森を出て、Haiway101号線をで南下。旅の前からどうしても見たかったレッドシーダーの有名な巨木を見に行きました。強風に晒されながらも海岸の岩の上に張り付いて、で落っこちそうに見えながらも落っこちないで頑張っている巨木も印象的でした。大満足な一日の締めに、夜は中華レストランへ。野菜のたくさん摂れるお料理をみんなでシェアして、長閑なモーテルでゆっくりと休みました。

オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク

3日目はHohのもう一つのトレイル「spruce trail」へ。この日も天気は雨が降ったり曇ったり、ときには晴れたりと全天候型。適度に湿った森はさらに美しく感動的です。こんなに厚い苔に覆われた森は日本でも他の国でもこれまで見たことがありません。ただ、この苔は「オレゴンスパイクモス」「オレゴンスパイクモス」と名前こそ苔ですが、本当は苔ではなくヒゲカズラの一種だそうです。触れると意外に硬くしっかりとしています。養分と水分は空気中からもらっているだけだそうです。東京の園芸店などでは20cm1,500円ぐらいで売っているそうなので、「この森にある量ならすごい金額になるね」などと話しました。
ほとんどが針葉樹のせいか原始の森のような感じもしました。ダグラスファー、シトカスプルース、レッドシーダーなどです。広葉樹にはメープル、コットンツリー、アッシュの3種類があるとも看板には書かれていました。ただ、歩いているとなんの木なのかあまりわかりません。クラブモスがびっしりと垂れ下がっているので、ディズニーランドのディスプレイとか、映画のワンシーンとか思えないくらいです。
帰りは海岸線を見に行きました。ここはもともと先住民の居留地だったのですが、とんでもなくたくさんの巨木が流れ着いています。「ときおり大水が出るからこうなるんだね」と話していました。波で洗われた削られた巨木はまた、なんとも幻想的でかっこいいオブジェにも見えました。海岸線には大きな岩もあり、ある意味、大迫力のビーチでした。

オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク

4日目はQuinault湖という静かな避暑地へ。われわれはの湖の目の前にあるモーテルに宿泊しました。ここからごく近い場所に目当ての巨木が3本あったのですが、あいにく一本は昨年倒れてしまったということで、ダグラスファーの巨木とシトカスプルースの巨木を見に行きました。どちらも地元の地図には「The Largest in the world」と書かれていましたが、おそらくはこの森でいちばんという意味くらいかもしれません。最初に、世界一のダグラスファーを見に行こうと山をトレッキング。2時間程度のトレッキングでしたが、なかなか楽しめました。Hoh Rain Frestとはかなり趣の違う森で、樹齢400年クラスの背の高い針葉樹が林立する森では恐竜になった気分で、世界の巨樹を見に行く会のツアー恒例の幹周りの計測も行ないました。塀内さんが測ったところではそれぞれ10.5mと8.5mでした。まっすぐに伸びた木はとても撮影しにくいのですが、迫力はやはり相当なもの。見応えがありました。
最終日の朝は、ルーズベルト大統領が食べに来たというレストランでちょっとリッチな朝食を済ませて一路、シアトルへ。途中で、ボーイング社がやっている「The Museum of Flight」という広大な博物館にも寄りました。太平洋戦争のときのハヤブサもあり、飛行機好き、あるいは歴史に興味がある方にはオススメの場所です。そして、最後の夜は、シアトルといえばシーフードです。カニとカキはもう最高に美味しかったです。
そんな深い森と迫力の巨木の旅。やはり、巨樹を訪ねる旅は心も体も充足感が高いですね。さて、次はどこの国へと行きましょうか?
テキスト 蟹江節子

オリンピックナショナルパーク

オリンピックナショナルパーク

オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク
オリンピックナショナルパーク オリンピックナショナルパーク

Top >> 世界の巨樹を見に行く会 >> ツアー報告一覧 >>