今回のイギリスツアーは感動的な旅になりました。
「世界の巨樹を見に行く会」でのイギリスツアーは今回で4回目、2001年以来、12年ぶりです。旅のコーディネイトをお願いしたのは、植物分野の博士であるイギリス在住の老川順子さん。順子さんのご主人であるマーコスさんには過去に2回のドイツツアーもコーディネイトしていただいています。なので、このご夫妻によるツアーとしては6回目になります。
リッチモンドにあるキュー王立植物園に単身、世界の巨樹の資料を探しに出かけたときに、そこの学生だったおふたりに出会ったのは16年前のこと。それ以来のおつきあいになりますが、おふたりのコーディネイトしてくれる旅はどれも心のこもった素晴らしい旅ばかりでした。
そんななかでも、今回はまた、毎日がサプライズに満ちているような本当に素敵な旅……。
まず第一に素晴らしかったのは、なんといっても巨樹との出会いです。
もっとも代表的なのは、エンジンバラから25キロの郊外にあるウィッテンガムの枝垂れイチイでしょうか。
イギリスの巨樹のほとんどは個人宅か教会にあります。このイチイも元バルフォア伯爵邸内にありました。2001年のツアーで3度目にお会いしたとき「僕は癌だから、もう会えなくなるね」とおっしゃっていたバルフォア伯爵。ご自慢の庭やお家を案内していただき、町中まで迎えに来てくださった伯爵が亡くなって、甥御さんが相続されたいまは許可を取るのが困難でした。
順子さんが何度もメールや電話をして、お手紙を書いて……、1ヵ月以上かかってやっと許可が下りたのです。
私自身、何千本という巨樹を見てきたなかでもっとも感動した木。この木を見ていただきたくてツアーを企画したようなものだったので、本当に嬉しかったです!!
そして、この枝垂れイチイはやはり、アメージングな巨木でした。
無数に生えた枝によってドームのようになった木の下はまるで異空間。今回参加してくださった全員の心を震わせ、涙が止まらない方もいらっしゃいました。
『ハムレット』のベースになった史実があるというだけでなく、間違いなく見ておきたい木です。
また、ツアーが始まってから、ギリギリに許可いただいた木もまた、感動的でした。
サマセット州の小さな村の大豪邸内にあるトネリコの木。この木はイギリス最大のトネリコで幹周りは10mあります。1998年には見学できたのですが、ここも所有者が代わり、なかなか許可が下りません。というのも、いま、ヨーロッパではトネリコのウイルス病が蔓延。若木もなにもかもが絶滅に瀕しているからでした。
残念ながら撮影はNGでしたが、新宿御苑より広大なお庭と手入れの行き届いたガーデンと素晴らしいお宅を持つオーナーはハリウッド女優のような方。その方にご案内いただいたのも印象的でしたが、枯れ始めたほかのトネリコに比べて、健やかにかつ伸びやかに育っているトネリコは彼女がいうように本当に「神々しい木」でした。
順子さんのご友人であるサビル・ガーデンの園長職スティーブンさんにはウィンザー・グレート・バークの中にある樹齢1000年のイングリッシュ・オークのある地域をご案内していただき、イギリス最古である樹齢2000年の巨木も見ることができました。
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←この木を見るために、イギリスに行ったと言ってもいい、エジンバラのイチイの巨樹。 |
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![]() 1泊目のホテルの庭には北米のジャイアント・セコイアが。さすがになんでも持ってきちゃいますね。 |
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![]() 交代で運転席にものせてくれました。 |
![]() 買物モード開始。ローズウォターナイスです。 |
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ローズファームの奥さんは見送ってくれました。 | オーガニックのローズウォーターとローズオイル。 |