2001年英国ツアー 旅程表

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6/9(土)
成田空港発 ブリティッシュ・エアウェイズBA006便
ロンドン・ヒースロー空港 到着
国内線BA1454便にて、スコットランド・エジンバラEdinburghへ
エジンバラ空港 到着
エジンバラ空港より貸切りバスで、ホテルへ
Pariament Hotel着後、夕食
6/10(日)
朝食後、ホテルを出発
エジンバラ観光(基本的には自由行動。エジンバラ城、スコットモニュメントなどスコットランドの歴史ある街並みを日本語ガイド付きバスツアー【無料】)
エジンバラにて昼食
エジンバラよりハディントンHaddingtonへ、貸切りバスにて出発
Whittinghame Towerの樹齢1,000年のイチイの樹を見学
(シェイクスピア『ハムレット』の舞台ともなった15世紀の城、バルファー伯爵の領内。小山のように4,000平方mに広がるイチイのほかにも、領内には伯爵所有の木々がたくさんあります) No.47
エジンバラへ向けて、バスにて出発
Pariament Hotel着後、夕食
6/11(月)
朝食後、ホテルよりタクシーにて、エジンバラ・ウェバリーWaverley駅へ
ウェバリー駅着
インターシティ列車にて、Peterborough駅へ出発
急行列車内にて昼食
Peterborough駅、到着
貸切りバスにて、マンソープManthorpeへ
ボーソープ牧場Bowthorpe Farmのオークの樹を見学
(樹齢1,000年、幹回り12m、樹高12m。Quercus robur種では、イギリスで最も太い)No.57
バラ農場のあるB&B Cawthorpe Hallへバスにて出発  16:45着
Bourneにあるパブthe Wishing Well Pubにて夕食
6/12(火)
朝食後、ホテルを出発。バスにてマッチマーシャルへ
Much Marcle教会にあるイチイを見学 (樹齢1,000年、幹回り9m。うろの中にはベンチがあるイチイ)  No,31
バスにて、グロセスターGloucesterへ
途中の街にて、昼食
さらに途中の街Biburyで、時間があれば自由行動(アフタヌーンティーやショッピング、街を見学)
Hotel The Crown of Crucis着後、夕食
6/13(水)
朝食後、バスにてトートワースTortworthへ出発
Tortworth教会にあるクリの樹を見学
(樹高13m。Carya laciniosa種でイギリス最大のスゥート・チェスナッツ)No,54
バスにて、バースBathへ
バースにて昼食
(2000年前のローマ浴場があることで有名なバースは18世紀社交場としても栄えました。ハチミツ色の町並みが美しいコッツウォルズ地方にも属します)
Stourtonの町へ向けて出発
ナショナルトラストStourton Gardensにて英語ガイド付きツアー
(18世紀の英国式庭園内には湖、巨樹、寺院、塔などがあります)
Stuminsterにあるホテルへ向かって出発
Plumber Manor(マナーハウス)ホテル着後、夕食 
6/14(木)
朝食後、バスにてCanfordの町へ出発
Canford School校庭 にあるマロニエの樹を見学
(樹高17m、幹回り13m、イギリスのギネスブックにも載るCastanea sativaで最大の樹)
Mottisfontの町へ向けて出発
Abbey Gardensにあるプラタナスの樹を見学
(樹高38m、幹回り12m、Platanus hispanica種でイギリスで最大)
ウィンチェスターWinchesterの町へ出発
Winchesterにて、昼食
Romseyの町へ向けて、出発
Sir Harold Hillier 樹木園を見学
樹木園を離れ、Plumber Manor(マナーハウス)ホテルへ
ホテル着後、夕食
6/15(金)
朝食後、バスにてWiseryの町へ出発
Royal Horticultural Society's Gardenを見学し、園内のレストランで昼食
(この庭園はイギリスのガーデナーたちが遠くからも見学にやってくるとても美しいガーデンです。この時期はバラがもっとも美しく、さまざまな花が咲き乱れています。巨樹見学をちょっとお休みして、くつろぎながら花を眺めたり、園内のショップで植物にまつわるお土産を買ったりしましょう)
Tandridgeの町へ出発
Tandridge教会にあるイチイの樹を見学
(幹回り11m、樹齢1000年。大切にすべきAnciant Yewというリストに載る)No3
Lingfieldの町へ向けて、出発
Crowhust教会にあるイチイの樹を見学
(幹回り10m。うろの中に以前はテーブルやイスもあったというドアがついた樹。大切にすべきAnciant Yewというリストに載る)No,38
Wych Crossのホテルに向けて、出発
Hotel Ashdown Park 到着後、夕食
(6/15、16宿泊予定のAshdown Parkホテルは今回のツアーでもっとも高級なホテルです。ツアー最終の2日間をこのハイクラスのホテルで、ゆっくりくつろいでください)
6/16(土)
朝食後、バスにてLittle Fredvilleの町へ出発
Fredvilleの牧場内にあるオークの樹を見学
(6/11に見学したボーソープ牧場のオークの樹とともに、Quercus robur種ではイギリスで最大。幹回りは12mですが、ボーソープのオークよりはるかに高く、樹高は25m)No,1
Canterburyの町へ向け、出発
Canterburyにて昼食
Goudhurstの町へ向け、出発
Bedgebury National樹木園にある11000年のクローン種の樹を見学
(この樹木園にあるDacrydium franklinii種は、最新のギネスブックで最長寿の樹として認められたクローンです。樹高は2〜3mですが、樹齢1万1000年と認定されています)
フォレスト・ローForest Rowの町へ向けて、出発
Hotel Ashdown Park 到着後、夕食
6/17(日)
朝食後、ヒースロー空港へ出発
キュー王立植物園 Royal Botanic Gardens, Kew 着
(植物園内には数々の巨樹があります。自由行動ですが、ドクター老川の解説を聞いたり、案内をしていただくこともできます。昼食はここで。植物にまつわるお土産を購入することもできます)
ヒースロー空港へ出発
ブリティッシュ・エアウェイズBA0007便にて、帰国 1545発
(チェックイン・出国手続きした先に、免税店ほか、有名百貨店ハロッズもあります)
6/18(月)
成田空港着

もっとも美しい季節に、イギリスNo,1の巨樹たちを訪ねる

 スッコトランドの中心街エジンバラからレンタカーに乗り、地図を頼りにやっと探し当てた、郊外にあるその城は、ほとんど人家もない田園地帯の中にありました。同じ道を何度も行きつ戻りつも迷ってしまったのは、その領地があまりに広すぎたせい。車道からはどの方角からも城が見えなかったのは、樹の好きな伯爵の家族たちが植えた木々の森があったためでした。
 親切な伯爵が私たちの到着を待って、わざわざ門のところまで車で迎えてこられていたのに、私たちは2時間以上も遅れてしまいました。それでも根気強く、伯爵はずっと車中で待機されていて、やっと到着した私たちを車から降りて笑顔で歓迎してくれました。
 80歳を越えられているだろう伯爵は、城に着くと、すぐに紅茶を飲んでいくようにすすめてくれ、遅れたにもかかわらず、待っていたとばかりに喜んでくれているようです。でも、まず樹が先、という私たちは、目当ての樹までの案内をお願いしました。
 その樹はまるでこんもりとした1つの森のよう。愛犬を従えた伯爵についていくと、ドーム状に広がるイチイの中へ入っていくトンネルが1つだけあります。4,000平方に広がる小山のようなイチイの枝は地面まで届いていて、一方からしか入ることができないからでした。
 外側は緑の塊に見えるのに、その中は力強く四方に、縦横無尽に張り伸びた枝ばかりの別世界。
 無数の枝を出した幹を中心にしたドームの中は、さまざまな木々もある外側の森とは空気すら違う。訪れた私たちは全員、その瞬間、何かに撃たれたような気分になりました。魂が揺さぶられるというのはこういう状態をいうのでしょう。
 誰も何も言葉をいうことができません。ただただ何かがこみあげてきて、胸が震え、目の当りが濡れるのです。全員がみんな不思議に同じような状態になり、じっと樹を見つめていました………。

 これが初めて私たちがスッコットランドにある樹齢1,000年のイチイに対面した瞬間の状況です。このあと私たちは伯爵の森を案内してもらい、じつは『ハムレット』の話の題材になった城の中で紅茶(スコッチウィスキーも)をいただき、城の頂上からもイチイの樹を眺めさせてもらいました。
 この樹はそれ以前とその後も含めて、これまで私たちが出会った樹の中でもっとも感動した樹です。

 私たちが今回が訪ねる巨樹は、このイチイのように、広大な領地を持つイギリスの個人宅のものか、教会などにあるものです。
 イギリス最大の2本のオークも個人宅にあるもの。ボーソープ牧場のオークは、牧草地の中に目印のように立つ樹。ここではかなり見学者になれた所有者のおじいさんが、牧羊犬をつれて案内してくれます。森の中ではないので、それほど大きくないように見えますが、近づくとかなりの太さ。森の樹ではないのが残念だと思うかもしれませんが、写真を撮影するには苦労がありません。
 また、もう一方の樹は牧場といっても、所有者が牧場をもっているだけで、樹は牧草地の生えているわけではありません。広大な領地のなかの比較的緑囲まれた場所にあります。領主である上品なおばあちゃまがミニクーパーで先導してくれます。このオークは太いだけでなく、高さも25mある堂々とした樹。その威厳は見事で、ぜひ、写真に納めたい樹でしょう。
 このように個人宅のものはだいたい所有者か、そこに雇われている庭師のご夫妻などが案内してくれます。目的の巨樹だけでなく、ほかの樹や広い庭を見せてくださったりもするので、巨樹見学以外にも美しい花の庭や、ほとんど自然のままのような広大な庭のほうを見学する組みをつくってもいいと思っています。その途中、アンティーク好きのイギリス人のインテリアも覗くチャンスがあり、インテリアの参考にもなると思います。

 郊外の教会にある巨樹もまた、一種独特の雰囲気があります。
 田舎の小さな村ですから、もともと人も少ないのですが、教会は本当に静かです。深遠な雰囲気というのでしょうか。日本の寺社のあるものともまったく違う感じで立っています。
 なかには、ちょっとこわくて近づけないほどのものも、あるかもしれませんが、そんな樹との体験も思い出になるでしょう。また、教会を少し離れて、田舎のかわいらしい家並みの中を散歩するのも、楽しい体験です。

6月はイギリスが1年の中でも、もっとも美しいといわれているシーズンです。
ガーデニングの国として有名なイギリスでは、いたるところにさまざまな花が咲き乱れ、新緑を迎えた樹々たちも、目にも鮮やかな姿を見せてくれています。
今回のツアーは、気候もいちばんいい時期に、イギリスの田舎やスコットランドをチャーターした24人乗りバスからゆったりと眺めながら移動し、イギリス各地に点在する、さまざまな種類のイギリス最大の樹ばかりを巡ります。
緑はあっても、森や巨樹はない国と思われがちなイギリスですが、じつは上流階級の人々の広大な領地の中には古くから大切にされ続けてきた巨樹があります。
広大な森を所有する貴族の敷地や、スコットランドの古い城に住む伯爵の樹に気軽な気持ちで会える貴重なチャンスであるかもしれません。

イギリスで最大のオーク(ナラ)、アッシュ(トネリコ)、マロニエなど……。
訪れる巨樹はイギリスのフォレストリィ・コミッション(森林委員会)によるリストとギネスブックから選んだチャンピオン・ツリー。

また、ツアーの途中では、イギリス一美しいといわれるガーデンの中での昼食、ラスト2泊はこのうえなく心地よいホテルでゆったりとした時間を過ごしていただけるようにと予定を組んでいます。

イギリスののどかな風景を楽しみながら、なかなか会えない驚くべき巨樹たちへの旅をもっとも美しい季節に、ぜひご一緒にさせていただきたいと思っています。

★このツアーは、イギリスの個人(領主または貴族)宅にある歴史ある巨樹を特別の許可を得て、写真撮影および見学させてもらえる貴重なツアーです。ご存知のようにイギリスはナショナル・トラスト運動が活発な国であるため、所有者の利益のためではありませんが、見学のための許可料(寄付金)を払わなければなりません。
 ただし、寄付金を払ったからといってもすべての人に許可が下りることはなく、日本のBig Tree Society(巨樹・巨木林の会)のメンバーがツアー運営すること、さらに数回に渡るキュー王立植物園のスタッフからの誠意ある許可願いによって、実現したものです。ツアー代金にはこれらの許可申請料が含まれています。
★なるべく快適に旅をしていただくために、24人乗りバスをチャーターし、多くの夕食付きのハイクラスのホテルをご用意しています。古きよきイギリスの生活を垣間見るために、マナーハウス(領主の館)泊も含めました。マナーハウスは1年先まで予約がいっぱいのものが多く、総じてたいへん高価ですが、なかなか泊まれない価値ある宿泊施設なので入れることにしました。
★巨樹の見学だけでなく、イギリス人が庭のお手本とするために出かけるという、有名な花の美しいガーデン公園、最新のギネスブックの記録で最長寿といわれる樹齢11000年のクローン種の樹のある植物園見学もあります。これらの植物園の入園料なども含まれています。

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