第6回植物セミナー通信 神代植物園を歩く
世界の巨樹を見にいく会  05年6月12日
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早いもので、染野さんの植物セミナーも早6回目。皆さんの笑顔が増えるのが楽しいと、すすめてきました。少しずつですが貯金したお金で、ハンドマイクも整い、染野さんもすっかり講師として風格がでてきました。
皆さんの感嘆の声は「ヘー、そうなんだ」と、相変わらず聞こえるのですが、やはり同じように聞こえてくるのは、「どうしてすぐ忘れるんだろうと」いう声です。でも、聞いてるそばからわすれても、知る喜びはずっとあるのですから、忘れるのも楽しみのひとつかもしれません。
今回はバラでにぎわう神代植物園でしたが、私たちにはそれ以外の植物の楽しい話を聞けたことが何よりの楽しみです。

染野さん伝授の豆知識
Q ホルトノキって知ってますか
ホルトの木ってご存知ですか。なぜ、ホルトの木と言うのでしょうか。
答えはムービーをご覧下さい。

Q このきれいな花をごぞんじですか ?
本当にキレイな花ですね。僕は始めてみました。一年の内にわずかな期間しか見れないというのが、花の美しさのなお美しいものにしてくれます。では、以下は染野さんからのコメントです。

朝日新聞社の「植物の世界」という本からの引用です。
“本州の谷川連峰から鹿児島県の屋久島まで分布する落葉低木である。ブナ帯から亜高山の尾根筋や岩場に主に見られる、かなり稀な植物である。修験道で有名な奈良の大峰山では珍しく稜線沿いに珍しく群生し、オオヤマレンゲの名は大山(大峰山)に咲く蓮華のような花という意味だといわれる。”

と書かれているように綺麗な花の咲く良い木なのですが染野さんもあまり野外で出会ったことがないそうです。

わずかに六甲山と木曽で見たことがあるくらいだそうです。花が良いので茶花としてよく使われます。神代でオオヤマレンゲとして名札がついていたのは厳密には朝鮮半島から中国東北部の最南部にかけて分布するオオバヤマレンゲ(中国名、“天女花”)だそうです。

オオヤマレンゲとオオバヤマレンゲの違いはおしべの色です。オオヤマレンゲのおしべの色は淡黄緑色〜白色(ようするに薄い橙のような色)で、オオヤマレンゲは赤色です。オオバもオオヤマもうつむいて咲きますが参加された福田さんが盛んに仰っていたウケザキオオヤマレンゲは上を向いてさきます。

これはホオノキとオオバヤマレンゲの雑種といわれています。これも茶花に使われます。オオヤマレンゲはMagnoliaコブシ属の植物ですのでコブシやモクレン、ホオノキ、タイサンボクなどと同じグループの植物です。


Q 何処にでも見かけるシロツメグサ語源をご存知ですか ??

Q クエルカス(Quercus)て聞いたことありますか。
クエルカスはQuercusコナラ属の総称です。世界に600種もあるそうです。Quercusの意味は“良質の材木”ということです。皆どんぐりがなります。日本では常緑性のものをカシ(アラカシ、シラカシ、ウラジロガシ、イチイガシなど) 落葉性のものをナラ(コナラ、ミズナラ、クヌギ、カシワなど)としています。外国に分布するオークは落葉性なのでナラの仲間ということになります。神代にあったオークは北米東部原産のQuercus rubraアカガシワ(レッドオーク)です。因みにイギリスの巨樹はQuecrus roburヨーロッパナラです。
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